アニサキス類 Anisakis.simplex
                                               A.physeteris
                                   Pseudterranova.decipiens
                    クジラの胃から、ヒトの胃へ。アニサキスの大いなる旅路

病害性 幼虫:刺身など生魚を介してヒトの胃壁や腸壁に穿入する。初感染の場合は一般に軽症だが、
再感染では摂取後、数時間すると激しい心窩部痛や下腹部痛、悪心、嘔吐などの即時型
アレルギ−反応(いわゆるアニサキス症)を起こす。
ライフサイクル 食物連鎖によって、小はオキアミから大はクジラまで、次々と宿主を変えていく。終宿主はクジラや
イルカ。その糞便とともに海中にでた虫卵は、海水中で孵化し、動物性プランクトン(第1中間宿主)
に摂取される。これを種々の魚やイカ(第2中間宿主)が食べると、その体内で第3期幼虫のまま
寄生し続ける。最後にクジラやイルカに食べられることにより、その胃内で成虫となって一生を全う
する。ところが、第2中間宿主の魚類をヒトが食べて感染すると、幼虫のまま成長せず暴れ回る
ことになる。(しかし、やがて死んでしまう)
体長 幼虫:20〜30×0.4〜0.6mm
成虫:♂4×163cm    ♀8×20cm
住まい 胃壁・腸壁
感染経路 タラ、オヒョウ、サバなどの魚やイカ。これらを刺身などナマで食べて感染する。
弱点 内視鏡による摘出攻撃にはてきめんに弱い。腸アニサキス症の場合は摘出が難しいので、鎮痛剤
で対症療法的に攻めるとよい。
コメント 幼虫は高温や低温に弱く、60℃なら数秒、50℃なら15分で、また−20℃では数時間で
死亡する。寄生率の高い魚類(サバ、サクラマス、タラ、カツオなど)をナマで食べるのは危険。





                           勇気のある方は、下にある画像もご覧下さい















                           
                            タラの内臓に寄生したアニサキス(上)
                            その拡大写真(中) アニサキスとその頭部(下)


参考文献
●藤田 紘−朗 監修  「パラサイト・ワ−ルドへようこそ」 潟oイエル・メディカル
●臨床検査シリ−ズ 寄生虫鑑別アトラス 佐伯英治・升 秀夫・早川典之 メディカルサイエンス社